大崎電気工業、特別利益を見込み当期純利益を上方修正 自己株式取得と特別配当を実施し資本政策を加速
本資料の構成

上野隆一氏:大崎電気工業の上野です。本日は、当社決算説明会にご参加いただきまして、誠にありがとうございます。
本日ご説明する内容は、2ページに記載のとおりです。4ページ以降で第3四半期の決算概要をご説明します。
4ページをご覧ください。
1 2025年度3Q 決算ハイライト

2025年度第3四半期決算のハイライトです。営業利益ベースの前年同期比で増収増益となりました。
売上高は、国内は現行スマートメーターの最終需要を確実に取り込み、第2世代スマートメーターの出荷も予定どおり進捗したこと等から増収となりました。
海外は英国を中心に増収となった一方、オセアニアでのお客さまの在庫調整による売上減等により、全体では減収となりました。
営業利益は、国内はスマートメーター事業の増収や配電盤事業の利益率改善等により増益となりました。
海外は英国等での増収、利益率改善、2024年度から取り組んでいる組織構造改革による販管費の縮減等により増益となりました。
続いて5ページをご覧ください。
2 2025年度3Q進捗

通期見通しに対する第3四半期の進捗です。
売上高、営業利益はほぼ期初予想どおりで進捗しています。国内スマートメーター事業、海外英国事業の伸長により、売上・利益とも期初予想の達成を見込んでいます。当期純利益については、中東アフリカからの事業撤退に伴う特別損失を計上したことから、ご覧の水準となっています。
一方、昨日適時開示しました不動産売却による特別利益を見込んだことにより、通期の当期純利益の見通しは、52億円となる見込みです。この修正については後ほどご説明します。
続いて6ページをご覧ください。
3 2025年度3Q業績(連結)

4ページの決算ハイライトで説明した内容をセグメント別に分解したものですので、後ほどご確認ください。
続いて7ページをご覧ください。
4 国内 製品・サービス別売上高[3Q]

7ページからは、セグメントを構成する、いわゆる「サブセグメント」の売上高に関する、前年同期比での増減要因を記載しています。
まず、国内計測制御事業ですが、スマートメーター事業は現行機種の最終需要を取り込んだことに加え、第2世代スマートメーターの出荷も予定どおり開始し、売上が拡大しました。また、VCT等の電力会社向け機器の受注、売上も好調で前年同期比で増収となりました。
ソリューション事業については、GXサービスがエネルギーマネジメントサービスの拡販等により前年同期比で増収となった一方、スマートロックの新製品上市遅れや子会社での前年同期の反動減等も影響し、ソリューション事業全体では前年同期比で減収となっています。
配電盤事業ですが、電力会社向け、データセンターを含む産業向けともに需要は堅調ですが、一部案件の2026年度への期ズレ等により、前年同期を下回っています。
続いて8ページをご覧ください。
5 海外 地域別売上高[3Q]

海外計測制御事業です。
オセアニアで一部お客さまの在庫調整に伴う出荷減が影響し、前年同期比で減収となりました。アジアにおいても前年同期に一時的に発生した、個別案件の反動減があるものの前期並み水準を確保しています。
一方、英国では政府主導のスマートメータープロジェクトによる出荷が堅調で、増収となりました。
中東・アフリカからは事業撤退を決定していますが、与信リスクの低い既存の特定のお客さまからの一過性の追加受注に対応したことにより、前年同期比で増収となっています。中東・アフリカからの事業撤退については後ほどご説明します。
続いて9ページをご覧ください。
6 営業利益増減分析

営業利益の増減分析をウォーターフォールチャートで表しています。
国内は、売上増による増収効果、粗利率の改善等のプラス要因があった一方、賃金改定に伴う人件費増や第2世代スマートメーターの全国展開に伴い一時的に発生する物流費の増加により、ご覧のような水準となっています。
一方、海外については、米ドルベースでの売上増に加え、組織構造改革による研究開発費の効率化、人件費の削減等がプラスに作用した一方、オセアニアでの売上減が影響し、ご覧のような水準となっています。
続いて10ページをご覧ください。
7 設備投資費・減価償却費・研究開発費

設備投資費、減価償却費、研究開発費です。
設備投資費は、今年度第4四半期から出荷が本格化する第2世代スマートメーターの生産設備を中心とした設備投資の実行に伴い、前年同期比で設備投資費が増加しています。
一方、減価償却費については第2世代スマートメーターの、本格的な生産増に先行するかたちで減価償却費が発生しています。
主に償却期間が1年である金型が中心となるため、2026年度までが減価償却費のピークとなる見通しです。
研究開発費については、前年同期比で5.4億円の減となっていますが、海外での組織構造改革による研究開発費の効率化を受けたものです。
続いて11ページをご覧ください。
8 「中東・アフリカ」からの事業撤退に伴う特別損失の計上

中東アフリカからの事業撤退に伴う特別損失の計上について概要をご説明します。
2024年度以降、海外事業においては、構造改革として地域制の見直し、低採算事業からの撤退、開発拠点等の最適化、本社機能のスリム化などを行い、収益性を高めてきました。これまでの構造改革の成果をより確実なものとするため、事業ポートフォリオを見直し、中東アフリカからの事業撤退を決定しました。
中東アフリカ事業は、一定の市場規模がある一方、他地域と比べ、地政学的リスクや代金回収リスク等、さまざまなリスクを伴う事業であり、3年連続赤字となっていました。
2024年度第3四半期には欧州事業の傘下に組み入れるなど、黒字化を狙いさまざまな施策を実施してきましたが、今後の黒字化が困難な見通しであることから、事業ポートフォリオ検証基準に照らし、事業撤退を決定しました。
その結果、他への販売・転用が困難な棚卸資産等の評価損等を計上し、事業撤退損として約20億円を特別損失に計上しました。
2026年度以降の海外計測制御事業における地域セグメントはオセアニア、欧州、アジアの3つとなります。
続いて12ページをご覧ください。
9 連結貸借対照表

連結貸借対照表です。
前期末と比較して資産合計は約78億円減少、負債合計も約64億円減少しました。
資産の部については、借入金の返済等により現金が減少する一方、棚卸資産も海外での棚 卸資産削減プロジェクトの取り組みの成果が具体的に表れた結果、減少につながりました。負債の部については、仕入債務や借入金が減少しました。
第3四半期末の自己資本比率は54.3パーセントとなっています。現在、一時的に自己資本比率が上昇していますが、中期経営計画のキャッシュアロケーション方針に基づく成長投資、設備投資の実施を検討しています。
これら投資については、想定するキャッシュインだけで不足する場合、必要に応じて外部資金の調達なども機動的に検討することとしています。
続いて14ページをご覧ください。
1 2025年度 通期業績見通し

昨日、通期連結業績予想の修正を適時開示しましたが、不動産の売却による特別利益を見込み、当期純利益を上方修正しています。
営業利益の国内、海外の一部構成見直しは2月3日の決算発表時に公表したとおりです。
まず売上高について、国内は第2世代スマートメーターの出荷開始による増収を見込む一方、スマートロック新製品の上市遅れ等により減収となることから、期初予想並みとなる見通しです。
一方、海外については、英国政府主導のスマートメータープロジェクトにより出荷が続く一方、オセアニアの一部お客さまの在庫調整が継続する見通しで、米ドルベースでは減収となりますが、為替レートを円安に見直すことにより、期初予想並みとなる見通しです。
営業利益については、国内はスマートメーター事業の増収や配電盤事業の収益性向上により増益となる見通しです。海外については、販管費を削減する一方で、オセアニアでの一部お客さまの在庫調整の継続による減収が影響し、減益となる見通しです。
当期純利益については、中東アフリカからの事業撤退に伴う特別損失計上の一方、不動産売却による特別利益を見込むことにより、増益となる見通しです。
続いて15ページをご覧ください。
1 2025年度 通期見通し(事業別売上高)

2025年度通期の見通しを事業別にブレイクダウンしたものです。
国内では、ソリューション事業のマイナスをスマートメーター事業がカバーする見通しです。
海外では、オセアニアでの売上減の影響を他の地域が打ち返す見通しを立てています。
続いて17ページをご覧ください。
1 2026年度 計画値(修正なし)

中期経営計画最終年度である2026年度の計画値ですが、現時点では変更はありません。
また、2025年度は売上高・営業利益には修正ないものの、不動産売却により当期純利益の見通しを52億円に修正した結果、ROEの見通しを目標値7パーセントから9.8パーセントに修正しています。
なお、「中東・アフリカ」事業からの撤退に伴う2026年度の海外事業の構成は、5月に予定している2026年度業績見通しにて公表する予定です。
続いて18ページをご覧ください。
2 2026年度 セグメント別見通し

2026年度の、セグメント別の売上高と営業利益の見通しです。
上段の売上高については、スマートメーター事業が第2世代スマートメーターの販売が寄与し通期で増収の見込みです。ソリューション事業も市販メーターの堅調な拡大に加え、スマートロック新製品、GXサービスの拡販などを通じて増収、配電盤事業も2025年度の高い操業度を維持し増収を見込みます。
海外では、オセアニアで今期発生していた在庫調整がほぼ終了し、次世代スマートメーター「NEOS」の本格投入により増収を見込みます。一方、欧州では英国政府主導「スマートメータープロジェクト」のピークアウトにより減収、アジアは戦略的に低採算ビジネスの整理を進めているため減収となる見通しです。
中東・アフリカは2025年度末をもって事業撤退します。
一方、営業利益については、スマートメーター事業は収益性の高い第2世代スマートメーターの販売が寄与し通期で増益、ソリューション事業も売上拡大に伴う利益増を見込みます。配電盤事業は高い操業度を維持して今期並みの利益となる見通しです。
海外では、オセアニアは収益性の高い次世代スマートメーター「NEOS」本格投入により収益性が向上する見込みです。欧州では収益性を重視した選択受注と開発費・販管費の抑制に努めます。
アジアは戦略的に低採算ビジネスの整理を進めていますので、売上高は減るものの収益性の確保を図ります。中東・アフリカは従前より低利益率であるため、事業撤退による利益影響は限定的です。
続いて20ページをご覧ください。
1 資本政策の取り組み状況(非事業用資産の圧縮)

中期経営計画期間中の資本政策の取り組み状況です。非事業用資産の圧縮状況についてご説明します。
左側が不動産の売却状況です。中期経営計画では2024年5月時点の不動産事業の固定資産のうち、簿価ベースで7割程度、金額にして30億円程度の売却を方針として掲げています。
この方針のもと売却活動を進め、2024年度での1件に続き、2025年度でも1件の不動産を売却することを昨日の取締役会で決議しました。今回の不動産売却による売却益は60億円であり、これまでに売却した物件と合わせた売却益は69.4億円となる見通しです。
続いて政策保有株式の圧縮です。2024年3月時点の政策保有株式のうち3割、金額にして20億円を削減する方針を掲げています。
この方針のもと売却活動を進め、現在までの削減額は10.2億円、売却益は9.2億円となっています。残る政策保有株式も中期経営計画期間中の圧縮に向け、活動を進めています。
これらの取り組みを通じて得たキャッシュは、成長投資や収益性向上のための投資、株主還元等への活用を検討しています。
続いて22ページをご覧ください。
1 キャッシュアロケーションの見直し(2024‐2026年度)

キャッシュアロケーションと株主還元の見通しです。
先ほどご説明しました2025年度中の不動産売却により約68億円のキャッシュインが追加で見込まれるため、約50パーセントを投資に振り向け、残り50パーセントを株主還元に充てる方針です。
株主還元については約9億円の特別配当に加え、25億円を上限とする自己株式の取得を行う計画です。
続いて23ページをご覧ください。
2 株主還元

株主還元の状況です。
2025年度は、配当方針のDOE基準を2パーセントから3パーセントに引き上げたため、普通配当の年間配当額は1株あたり35円を見込んでいます。
加えて不動産売却に伴う特別配当として、2025年度期末ならびに2026年度中間期において、それぞれ1株あたり10円の特別配当を実施する予定です。
あわせて、不動産売却益を原資とした自己株式の取得を実施します。自己株式の取得は 2024年度に続き2年連続で実施することとなります。実施規模はご覧のとおりです。
ご説明は以上です。なお、24ページ以降に当社をより深くご理解いただくための参考資料を付けていますので、あわせてご覧ください。
ご清聴いただきまして誠にありがとうございました。
質疑応答(要旨)①
Q:通期業績予想の修正について、今回見込む固定資産売却益60億円と、第3四半期に発生した事業撤退損20億円を差し引きした純額が特別損益の増減であると理解している。一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の上方修正幅は16億円にとどまっているが、この差は何か?
A:法人税等を考慮した結果である。
質疑応答(要旨)②
Q:固定資産売却益60億円に対する法人税率等は?
A:実効税率はおおむね3割ほどであり同程度の法人税等が発生する。
質疑応答(要旨)③
Q:決算説明会資料20ページ「資本政策の取り組み状況(非事業用資産の圧縮」)において、不動産の売却件数は2件とあるが、本中期経営計画期間中の不動産売却は完了し、簿価の7割程度を売却したという理解でよいか?
A:ご認識のとおり。中期経営計画期間中の不動産売却は完了した。
質疑応答(要旨)④
Q:簿価の3割程度の不動産が残るが、賃貸物件か? 今後も不動産事業は継続するのか?
A:ご認識のとおり。不動産事業は規模は縮小するものの継続する。他の保有物件については、事業での活用可能性も含め、次期中期経営計画のなかで検討する。
質疑応答(要旨)⑤
Q:AIがスマートメーター事業に与える機会とリスクについて、短期と中長期に分けて説明してほしい。
A:短期的には、AIの進化がスマートメーター事業に与える影響は大きくないと認識している。
中長期的には、AIの進化への対応が必要と認識している。電力事業者の事業形態がどう変化するかについて明確な見通しはないが、一定の変化が起こると想定している。AIやDXの教育や投資を積極的に推進し、AIの進化を事業に取り込む。
機会について、短期的には、国内第2世代スマートメーター、海外次世代スマートメーターの受注拡大を想定。中長期では、お客さまのAI活用の拡大に伴い、当社が提供しているスマートメーターおよびヘッドエンドシステム(海外のみ)の高機能化・高付加価値化の可能性がある。
リスクについて、短期的・中期的に想定されるリスクに対しては対応済みだが、中長期的にはAIの進化に伴い、スマートメーターが収集するデータの活用ニーズが拡大した際には、あらゆるセキュリティリスクを想定したスマートメーターの機能強化が求められる可能性がある。
※質疑応答部分は、企業提供の要旨になります。
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