豪ドル
RBA(豪中銀)は26年2月の会合で0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を3.60%から3.85%へと引き上げました。RBAは25年2月・5月・8月とそれぞれ0.25%の利下げを実施し、その後12月まで3会合連続で政策金利を据え置きましたが、利上げに転じました。
RBAの声明では「民間需要が予想以上に急速に拡大していること、 供給能力のひっ迫が以前の評価よりも大きいこと、 労働市場の状況がややひっ迫していることは明らかだ」と指摘されました。また、RBAのハウザー副総裁は2月10日に「(豪州の)インフレ率は高すぎる。インフレ率を目標レンジに戻すために必要なことを行う」と述べました。
市場では、RBAは5月に0.25%の追加利上げを行うとの見方が有力(3月16-17日の会合については政策金利の据え置きを予想)。その後、26年末までにさらに1回利上げするとの観測もあります。RBAの金融政策スタンスや市場の金融政策見通しからみれば、豪ドルは引き続き堅調に推移しそうです。
豪ドルには投資家のリスク意識を反映しやすいという特徴があります。主要国の株価が軟調に推移する、あるいは中東の地政学リスクが高まるなどした場合、リスクオフ(リスク回避)が強まる可能性があります。リスクオフは豪ドルにとってマイナス材料と考えられます。
豪ドル/円については、米ドル/円の動向にも注目です。仮に本邦当局による為替介入(米ドル売り/円買い介入)によって米ドル/円が下落した場合、対円の通貨ペアである豪ドル/円はそれに引きずられると考えられます。
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【豪ドル/NZドル】
2月以降、市場ではRBAの追加利上げ観測が高まる一方で、RBNZ(NZ中銀)の利上げ観測が後退しました。両中銀の金融政策スタンスの違いが市場で改めて意識されて、豪ドル/NZドルは引き続き堅調に推移する可能性があります。
ただし、RBNZもいずれ利上げを行うとみられます。RBNZは24年と25年に大幅な利下げ(合計3.25%)を実施した分、利上げする余地も大きいと考えることができそうです。
NZドル
RBNZ(NZ中銀)は26年2月18日の会合で政策金利を2.25%に据え置くことを決定しました。R政策金利の据え置きは25年7月以来4会合ぶり。前回25年11月まで3会合連続でそれぞれ0.25%の利下げを実施していました。
RBNZの声明や会合の議事要旨はハト派的な内容が散見されました。声明では「経済における(かなりの)余剰生産能力、緩やかな賃金上昇、 目標レンジ内で推移するコアインフレ率を踏まえると、総合インフレ率は 今後12カ月で2%の目標中間値まで低下すると確信している」とされました。議事要旨では、「(NZの)景気回復はまだ初期段階にあり、金融環境の早すぎる正常化は景気回復を鈍らせてインフレ率が目標を下回る結果を招くおそれがある」 、「経済活動の持続的な回復を支えるためには金融政策は当面緩和的であり続ける必要がある」との認識が示されました。
それらを受けて市場ではRBNZによる利上げ観測が後退。会合前は26年末までに0.25%の利上げが2回(早ければ9月に最初の利上げ)行われるとの見方が優勢でしたが、会合後は1回に減少しました。
一方、FRBはいずれ利下げを行うとみられます。また、日銀は比較的早い時期に利上げするかもしれませんが、その次の利上げはかなり先になる可能性があります。RBNZの追加利上げ観測は後退したものの、NZドルは対米ドルや対円で底堅く推移しそうです。
NZドルは豪ドルと同様に投資家のリスク意識を反映しやすいという特徴があります。リスクオフ(リスク回避)が強まる場合、NZドルの上値を抑える要因になりそうです。
NZドル/円については、米ドル/円の動向にも目を向ける必要があります。本邦当局による為替介入(米ドル売り/円買い介入)によって米ドル/円が下落すれば、NZドル/円はそれに引きずられるとみられます。
カナダドル
BOC(カナダ中銀)は26年1月の会合で政策金利を2.25%に据え置くことを決定しました。マックレムBOC総裁は会合後の会見で、「現在の政策金利(の水準)は引き続き適切」との認識を示す一方、「不確実性が高まっており、我々はリスクを注視している」とし、「(経済や物価の)見通しが変化すれば、我々は対応する用意がある」と述べました。
市場では、BOCは少なくとも26年末まで政策金利を据え置くとの見方が有力です(ただし、年末までに利下げするとの観測も一部にあります)。
一方、FRBは26年末までに利下げを行うと市場は予想しています。FRBとBOCの金融政策面からみれば、米ドル/カナダドルは上昇しにくいと考えられます。
中東情勢などによって原油価格が大きく変動する場合、その動向も相場材料になりそうです。産油国の通貨であるカナダドルにとって、原油価格の上昇はプラス材料、下落はマイナス材料になると考えられます。
USMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の見直しが26年7月までに行われる予定です。USMCAはトランプ政権1期目の20年7月1日に発効し、発効6年目に協定締結国(米国・メキシコ・カナダ)共同で見直すことが協定に定められています。仮にUSMCAの見直し交渉が難航するようなら、カナダドルの上値を抑える要因になるかもしれません。
トルコリラ
TCMB(トルコ中銀)は26年1月の政策会合で1.00%の利下げを行うことを決定。政策金利を38.00%から37.00%へと引き下げました。TCMBが利下げしたのは5会合連続です。
TCMBは声明で25年10月と12月の会合と同じく、「(政策)措置の規模は、インフレ見通しを重視しつつ会合ごとに慎重に見直す」と表明。今後さらに利下げが行われる可能性があります。TCMBによる利下げはいったん停止されるとの観測が浮上しなければ、トルコリラには引き続き下押し圧力が加わりやすいと考えられます。
メキシコペソ
BOM(メキシコ中銀)は26年2月の会合で政策金利を7.00%に据え置きました。BOMが政策金利を据え置いたのは24年6月以来。前回25年12月までは12会合連続で利下げが行われていました。
BOMは声明で先行きの金融政策について「追加の政策金利調整を検討する」と表明し、追加利下げに含みを持たせました。ただ、BOMの追加利下げのハードルはこれまでよりも高くなりそうです。メキシコの26年1月CPI(消費者物価指数)は、総合が前年比3.79%、コアが同4.52%でした。総合の上昇率はBOMのインフレ目標(3%)の許容レンジ(2~4%)に引き続き収まったものの、コアは24年3月以来およそ2年ぶりの高い伸びでした。コアが許容レンジを上回ったのは9カ月連続です。また、これまでの大幅な利下げの影響は今後さらに出てくると考えられます。
今後も日銀やFRBなど主要国の中銀と比べてBOMの政策金利の水準がかなり高い状況に大きな変化はなさそう。そのことはメキシコペソにとってプラス材料になると考えられます。
カナダドルと同様、原油価格の動向やUSMCA(米国・メキシコ・カナダ協定)の見直し交渉が相場材料になる可能性があります。原油価格の上昇は、メキシコペソにとってプラス材料になるとみられます。ただし、USMCAの見直し交渉が難航するようなら、メキシコペソは上値が重くなる可能性もあります。
他の対円の通貨ペアと同じく、仮に本邦当局による為替介入(米ドル売り/円買い介入)への警戒感が一段と高まる、あるいは実際に為替介入が実施されれば、メキシコペソ/円はいったん下落しそうです。
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