今週のポイント
今週は、豪州やNZ、カナダの主要な経済指標の発表はありません。豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、米ドル/カナダドルは、雇用統計やCPI(消費者物価指数)など米国の経済指標の結果に影響を受けやすい状況になりそうです。米経済指標が軟調な結果になれば、FRB(米連邦準備制度理事会)による追加利下げ観測が高まると考えられます。その場合、豪ドル/米ドルやNZドル/米ドルは堅調に推移し、米ドル/カナダドルは軟調に推移するとみられます。
米ドル/円の動向にも注目です。片山財務相ら本邦当局者が“円安”けん制するなどすれば、米ドル/円が下落して、豪ドル/円やNZドル/円など対円の通貨ペアはそれに引きずられる可能性があります。
メキシコペソについては、9日に発表されるメキシコの1月CPIが相場材料になりそうです。CPIの結果を受けて、市場のBOM(メキシコ中銀)による追加利下げ観測がどのように変化するのか注目されます。
米国とイランは6日、オマーンの首都マスカットでイランの核開発問題をめぐり高官協議を開催。両国は協議を継続することで合意しました。それを受けてイラン情勢をめぐる懸念が後退し、米WTI原油先物は日本時間9日朝の取引で下落しました。原油価格の下落は、カナダドルやノルウェークローネ、メキシコペソなど産油国の通貨にとってマイナス材料になると考えられます。原油価格が下落を続ける場合、それらの通貨は軟調に推移するかもしれません。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.15500NZドル~1.17500NZドル>
RBA(豪中銀)は3日の政策会合で0.25%の利上げを行うことを決定。政策金利を3.60%から3.85%へと引き上げました。
RBAの声明はタカ派的な内容。「ここ数カ月間の広範なデータは、25年後半にインフレ圧力が大幅に高まったことを裏付けている」、「民間需要が予想以上に急速に拡大していること、供給能力のひっ迫が以前の評価よりも大きいこと、労働市場の状況がややひっ迫していることは明らかだ」などと指摘されました。
RBAはまた、コアインフレ率であるCPI(消費者物価指数)トリム平均値(前年比)の予測を以下のとおり25年11月から上方修正しました。
( )は25年11月時点の予測。
26年6月:3.7%(3.2%)、26年12月:3.2%(2.7%)、27年6月:2.8%(2.6%)、27年12月:2.7%(2.6%)、28年6月:2.6%(なし)
RBAによると、CPIトリム平均値の予測は、政策金利が26年6月に3.9%、26年12月と27年6月に4.2%、27年12月に4.3%、28年6月に4.2%になるとの前提で作成されました。RBAはRBNZ(NZ中銀)のように将来の政策金利の見通しを公表しておらず、政策金利の前提は1月28日時点の市場予想とのこと。
RBAの政策金利は今回の利上げによって3.85%になりました。政策金利は今後4.3%へと上昇する(あと1~2回利上げする)との前提で、CPIトリム平均値は28年前半まで目標中間値の2.5%近辺に戻らないとRBAは予測しています。
RBA会合の結果を受け、市場ではRBAによる追加利上げ観測が高まりました。OIS(翌日物金利スワップ)に基づけば、市場が織り込む追加利上げ確率は、次回3月16-17日の会合で1割強、次々回5月4-5日までで7割強です。
一方、RBNZ(NZ中銀)の金融政策については、OISに基づくと、市場では政策金利は7月まで現行の2.25%に据え置かれて、9月に利上げが行われるとの見方が優勢です。
今週は、豪州とNZの主要な経済指標の発表は予定されていないため、市場のRBAとRBNZの金融政策見通しが大きく変化する可能性は低いと考えられます。両中銀の金融政策面から考えれば、豪ドル/NZドルは堅調な展開になりそうです。
今週の注目通貨ペア(2):<メキシコペソ/円 予想レンジ:8.800円~9.400円>
BOM(メキシコ中銀)は5日に政策会合を開き、政策金利を7.00%に据え置くことを決定しました。BOMは25年12月まで13会合連続で利下げを行っており、政策金利を据え置いたのは24年6月以来です。
BOMは声明で政策金利を据え置くとの決定について「インフレ見通しに基づき、利下げサイクルを一時停止することが適切だと判断した」と説明しました。BOMのインフレ見通しは25年12月時点から上方修正され、CPI総合とCPIコアのいずれも、目標とする3%に到達する時期は27年第2四半期(4-6月期)と、25年12月時点の26年第3四半期(7-9月期)から3四半期後ズレされました。
BOMは先行きの金融政策について「追加の政策金利調整を検討する」と表明。今後再び利下げを行う可能性が示されました。
今週は、9日にメキシコの1月CPI(消費者物価指数)が発表されます。本稿執筆時点でその結果は判明していないものの、仮に市場予想を上回る結果になれば、BOMによる追加利下げ観測が後退しそう。BOMの利下げ観測が後退することは、メキシコペソにとってプラス材料です。
米ドル/円の動向にも注目です。片山財務相や三村財務官ら本邦当局者が“円安”をけん制するなどすれば、米ドル/円が下落してそれにメキシコペソ/円は引きずられる可能性があります。
原油価格に大きな動きがみられれば、それにメキシコペソが反応するかもしれません。メキシコペソにとって、原油価格の上昇はプラス材料、下落はマイナス材料になると考えられます。
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